探偵が「本音を引き出す」5つのテクニック

夫婦、勤務先、取引先など、円滑なコミュニケーションのために相手の本音を聞き出すことが必要になるケースは多いものです。そして、相手の本音を聞き出すことを生業にしているのが、各種のカウンセラーや、探偵事務所の相談員。今回は、聞き込みなどの際に探偵が使用する方法を用いながら、相手から本音を引き出すテクニックを5つ紹介します。

1. パートナーが背負っている問題を調べはじめる

例えば寡黙な夫。仕事を終えて妻の元に戻ってきても、何だか浮かない顔をしている日が続いています。そんな時に、詰問するかのように「なにかあったの?」と聞いたとしても、簡単に「実はな…」と打ち明けてくれるものではありません。むしろ「いや別に…何でもないよ…」と、ますます内にこもってしまう事の方が多いものです。

だからといって、これを放っておいて、その問題が解決したとしても、むしろ関わらなかったとダンナの側にすれば冷ややかな夫婦関係のような感情が残るだけでしょう。

こんな時、質問の仕方を変えれば少し違った展開になることがあります。先ほどのように、「何かあったの?」といった聞き方であれば、「ない」で会話が終わってしまいます。しかし、「最近の仕事、調子はどうなの?」といった聞き方であればどうでしょう? 何なりと答えてくれる確率はグッと上がります。さらに、例えば「実は●▲部長が…」などと話したとき、これを糸口にして、さらに会話を進めていくことができるのです

2. 要点を整理するような相槌を打つ

先の方法によってせっかく相手がが話し始めても、次のようなことをしてしまえばすべて台無しです。

  • 相手の態度や対応を、行動など批判する
  • 一方的に自分の意見を述べる
  • 話に口を挟む

相手が安心して話せるような雰囲気で接し、聞き役に徹することが重要なのです。例えば、これは営業マンがよく使うやりかたですが、「オウム返し」という相槌のテクニックがあります。

例えば、「なるほど!貴方は〜ということかしら?」や「〜は〜だと言う事ね?」のように、相手の話の要点をまとめ、こちらから繰り返して相手に伝えて確認し合うのです。そうすることで、相手も聞いて貰えたと安心感を抱くし、また、相手の考え方を整理してあげる事も出来るのです。

3. 相手の話を引き出すように相槌を打つ

次の言葉を引き出すような相槌を打つ、というのも重要なテクニックです。たとえば、「実は部長が…」と話し始めたなら、「最近のこと?」などと、時間的なイメージを持たせたり、「部長さんが会社でどうしたの?」と受けることによって、話は先へと進みやすくなります。

「先週から、部長が俺ばかりにあたる」などとボソッと口にしただけだったとしても、「成績のこと?」とか、「飲みに行ってから?」などと次に話しやすいよう、相槌を打つわけです。そうすることで、パートナーは話しやすくなり、ときにこちらが主導権をとることも出来るようになってくるのです。

4. うなずく回数を増やす

探偵に限らずとも人の悩みを聞くカウンセラーや、やり手の営業マンには「うなずき上手」が多いものです。うなずけば、「この人は理解してくれている」と勝手に思いこんでもらえて、相手が心を許して普段よりも饒舌に話し始めてくれるからです。

だから、相づちを打つ際に、うなずけば効果は倍増するのです。「なるほど」と言いながら大きくうなずいてみせれば、たいていパートナーの心は開かれるのです。

5. 本音を聞き出すタイミングを計る

仮面夫婦といわれる夫婦関係や、取引先などの利害の絡む人間関係では、表面的には親しげに装っていても、本音をもらすようなことはありません。唐突に核心に触れる質問をぶつけても、まずまともな返事はもらえないでしょう。

そこで、お酒の席に誘うなど、場所を変えたり、飲食を共にしたり、といった努力をするわけですが、そこで本音が聞き出せるのはある程度関係が親密になってからのこと。常に効果的なやり方ではありません。

しかし、こうした方法でも、ちょっとしたコツで本音が引き出せることがあります。実は、本音が出るのは、これらのお店への道中や、お店を出た瞬間など、手持ちぶさたを感じたり、ちょっと気分が変わったりする瞬間が狙い目なのです。このような時に、ここまで述べてきたようなテクニックを使うことで、本音が引き出せることも多いものなのです。

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